城下の人、曠野の花、望郷の歌
石光真清の年譜
今回入院することになり、若いころに読んだ石光真清の手記4部作を・城下の人・曠野の花・望郷の歌・誰のために・中公文庫を再読しました。期待どうりの感動で読むことができました。この本が世に出なければ、世間では知られることも無く埋もれていた石光真清です。彼の経験した時代が具体的なイメージで分り、教科書的な歴史事項もこうだったんだと理解できます。明治の人々は彼に限らず、外国のへき地にいた娼婦の人でも偉かったんだと思いますね。
石光真清の年譜 (明治は年号と彼の歳は一致)
明治元年・1868年 熊本の士族の4男として誕生
明治9年・1876年 神風連の乱
明治10年・1877年 西南の役
明治16年・1883年 陸軍幼年学校入学
明治19年・1886年 陸軍士官学校入学、鎮遠による長崎事件
明治22年・1889年 士官学校・旧11期卒業 近衛歩兵第二連隊少尉勤務
明治24年・1891年 ロシア皇太子傷害事件・大津事件に遭遇
明治28年・1895年 日清戦争で中尉として参戦 、台湾に出征・帰国
金鵄勲章受勲、
明治29年・1896年 結婚する。ロシア私費留学許可
明治30年・1897年 幼年学校教官・大尉
明治31年・1898年 参謀本部付
明治32年・1899年 休職、ロシアのブラゴヴェシチェンスクに私費留学
城下の人
明治33年・1900年 義和団の乱、ブラゴヴェシチェンスクの虐殺
明治34年・1901年 予備役、ハルピンに写真館を経営・ロシアの情報収集
明治37年・1904年 日本へ引揚げ、日露戦争 招集され第2軍副官
曠野の花
明治39年・1906年 招集解除・復員
明治40年・1907年 日清通商公司長春支店長
明治41年・1908年 会社解散、 帰国
明治42年・1909年 世田谷の郵便局長
明治45年・1912年 明治天皇崩御
望郷の歌
大正3年・1914年 第1次世界大戦
大正6年・1917年 ロシア革命、アレクセーフスクニで諜報勤務
大正7年・1918年 ボリシェビキは独と講和、米騒動、シベリア出兵、
招集シベリア派遣軍司令部付
大正8年・1919年 第1次世界大戦終結、招集解除、関東軍嘱託
大正11年・1922年 シベリア出兵撤退
大正12年・1923年 関東大震災
大正13年・1924年 帰国・隠棲
昭和17年・1942年 死去
誰のために
2014-5-11